『灰と雷鳴のロボット戦争TRPG「巨影戦記 金星のメガ」』は、21世紀末から22世紀初頭、テラフォーミングが停滞した金星を舞台とするテーブルトークRPGです。
濃い火山灰、硫酸の雨、絶え間ない雷雲という過酷な環境下で、電波通信やレーダーは役に立たず、戦場を支配するのは「高所からの光学索敵」です。
本作はこの環境設定をゲームルールの根幹に据え、シビアな戦場体験を再現しています。
プレイヤーキャラクターは、巨大企業に属する軍人や傭兵として、人型戦闘ロボット兵器「MEGA(Mobile Elevated Gun Array)」のパイロットとなります。
MEGAは単なるロボット兵器ではなく、「移動する高所観測砲台」として設計された存在であり、索敵・観測・長距離射撃を一体化した運用思想を持ちます。
なぜ人型でなければならないのか、なぜこの戦場で有効なのか。
そうした問いを世界観とルールの両面から掘り下げている点が、本作の特徴です。
世界設定面では、金星を巡って覇権争いを繰り広げる三大企業(オルビタル・ヘリオス社、クロム・バスティオン社、レッドダスト・コンツェルン)と、それぞれの企業文化・軍制・支配都市が描かれています。
企業ごとの思想の違いは、MEGAの設計思想や部隊運用、さらにはプレイヤーが背負う「責任」や「消耗」の重さに反映され、どの陣営を選ぶかでまったく異なる物語体験が生まれることでしょう。
ルール面では、キャラクター作成、成長、個人戦闘、MEGA戦闘、ユニットビルド(部隊・編成)ルールを網羅しています。
MEGA戦闘は索敵・視認・位置取りが重要視され、単なるダメージの殴り合いではなく、視界・地形・天候を含めた戦術判断が勝敗を分けます。
一方で、歩兵規模の個人戦闘ルールも用意されており、ロボット戦だけでなく、人間同士の衝突や前線での日常も描写可能です。
また、本書にはGM向けのセクションやサンプルシナリオ、用語集、二次創作ガイドラインも収録されており、キャンペーンプレイにも対応しています。
数年にわたる企業戦争の一断面を切り取ることも、金星という惑星全体の運命を左右する長期キャンペーンを描くこともできるでしょう。
本作はリアル寄りのSF設定、ロボット戦闘の必然性を突き詰めた思考実験性、そしてTRPGとしての遊びやすさを併せ持った、重厚なロボット戦争TRPGです。

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