これは「旅と魔法」の物語。
『魔女と獣とふたり旅』は、ちいさな魔法使いである「魔女の子」と、人外のちからを持つ「魔獣」になって、コンビでファンタジー世界を旅するテーブルトークRPGです。
キャラクター作成
本作は「ふたりプレイ用」TRPGでもあります。「魔女の子」と「魔獣」の2人ペアで行いますが、GMがキャラクターを兼任して、最低限「2人」からプレイすることもできます。また「2組目のペア」が参加することもでき、最大5人でプレイできます。
プレイヤーは、それぞれが異なる専用シートを使って、キャラクターを作成します。キャラクターができたら、共に旅するふたりの「旅の目的」や、互いの「関係」。そして対になった刻印や身体特徴・同じ音を含んだ名前など「絆のしるし」を決めます。ふたりで相談して、どんなコンビなのか考えていきましょう。
魔女の子と魔獣。どちらのキャラクターのデータも、1から自分で決めて作成することができますが、本書には各6・計12の「サンプルキャラクター」も用意されています。
プレイ進行
ゲームプレイは、2人で協力してマップを書いていくことにより進行します。
そこで見つけたものは「ピース(カケラ)」と呼ばれ、マップに書き込まれていきます。これは、ゲームのなかで利用できる状況や環境になりますし、また魔法の材料にもなります。
判定システムは、6面体ダイスを多数ふり、一定の出目以上が出たダイスを「成功ダイス」とし、それが何個あるかで判定する、というものです。
いっぽう「1」の出目は「災いダイス」となり、様々なトラブルが発生してしまいます。「災いダイス」は「成功ダイス」で打ち消すことができますが、成功数を減らさないため、あえて「災いを受ける」こともできます。
そして、魔獣キャラクターの〔絆ポイント〕を使えば、運命に介入することもできます。(〔絆ポイント〕が尽きたら「まだ残っているもの」も投じるか、決断となります)
そうして活動していくと、舞台のマップが出来上がっていきます。
そこで起きている出来事や事件に介入するか、どうやって解決するかも、選択は任せられています。
そのいっぽうで、条件が整うならば、大いなる魔法〈グラン・マジック〉を使うことができます。その場所そのものに大規模な魔法をかけて、環境そのものを変化させ、あるいはその地の呪いを解き、魔法の歪みを正すこの魔法。奇跡を起こし、世界そのものを少しだけ変えていくでしょう。
収録内容
本書には、すぐに使える4本のゲームシナリオを掲載。プレイ時間30分のごく短いものから、プレイ時間2時間程度のものまであります。
また「シナリオメイクガイド」も掲載していますので、読めば、あなた自身のオリジナルシナリオをつくることもできるでしょう。
そして、シナリオを使わず、ゲームのなかでGMとプレイヤーが舞台や状況を作りながら進めていくプレイ方法「フリーシナリオ・ツーリング」も用意してあります。
このゲームのテーマは「旅」です。
ナラティブ・プレイによって、会話で描写を広げていくと、ゲームのなかで出会った景色や出来事も、豊かな色彩をおびてくるでしょう。
テーブルで(あるいはネット上で)会話しながら、本当に旅をするような体験ができ、ゲームが終わってみると、参加者みんなで旅行したような「旅の体験」も残るはずです。
さあ。「魔法」を手に「旅」に出ませんか?