「あのひと」は、ひとりぼっちだ。
何かの理由でひとりぼっちになってしまった「あのひと」。
あのひとの人生はいま損なわれようとしています。そして、助けてくれる人は誰もいません。
そこは本当の時間にかかわらず、魂の真っ暗な「夜」の午前3時。
けれども。
あのひとにだって、過去があります。昔見ていた夢もあるかもしれません。
憧れた人、さしのべられた誰かのやさしさ、あるいは、誰かを貶め傷つけてしまった記憶。そんなあのひとを形作る様々な者「中の人」たちが、あのひとの危機に際して立ち上がります。
あのひとが右往左往する行動を描きながら、「セフィロトボード」と呼ばれる内面世界を表したゲーム盤を舞台に、あのひとの人生に襲いかかる内面の敵「エネミー」と、それに立ち向かう「中の人/ペルソナ」たちが激闘します。
キャラクターメイキングからプレイ終了までわずか2時間のあいだに、人生と運命のふしぎに深く踏み込んだかつてないプレイ体験が得られる、ことでしょう。
果たして「夜」を越え、あのひとは生き残ることができるのか。
あるときはひどく切実に、残酷に、あるいは滑稽に、時には馬鹿笑いを挟みながら、あのひと以外の誰も知ることのない小さな旅が始まります。
ひとりぼっちになっちゃった1人の人物の中の人たち(人格とか背後霊とか)を遊ぶTRPGです。
1セッションをキャラメイクから2時間くらいで遊べるお気軽TRPGで、1日で3セッションくらいのキャンペーンをできたりします。
TRPGでいわれる「この子はこんなことしない!」問題をなかよくむやみに深掘りできる仕掛けがあったり、「課題」と「それが何を損なおうとしているか」の組み合わせだけでシナリオになってしまう仕組みはちょっと新しいかもです。
※なおこの作品は、浅川河畔スタジオの作品としてはかなり心理的安全性が低い作品となっています。
プレイヤーキャラクターは簡単に死にますし、共有のキャラクターである「あのひと」も身につまされる様々な地獄や暴力に立ち会うこととなります。
余裕をもって遊んでいただければと思います。