【シナリオ紹介 by 杉本ヨハネ(著者)】
冒険であり、旅でもある。
騎乗生物にまたがり、霧の丘を歩く。
少数種族の集落と、散らばる遺跡。
目指すは古都ドラッツェンに仇なす者、偽女王ネヴリーナ。
討ち取らんと向かうは、熟練の冒険者──君だ。
電ファミニコゲーマー様の記事にも掲載された本作品『女王の肉』は、「冒険の『旅』」と呼ぶのにふさわしい作品です。
この作品は作者が実際に行った、北スペインを徒歩で横断する「カミーノ・デ・サンティアゴ・デ・コンポステーラ」の旅がベースになっています。
移動距離840km、かかった日数は38日。
中世そのままの状態で残る古い村や道、遺跡の間を抜けていく、巡礼の旅です。
犬に追いかけられたり、宿で冷たくされたり、仲間に温かい言葉をかけられたり。
さまざまな経験がベースになり、「ローグライクハーフ」の気軽なシステムと融合してこの作品は生まれました☆
旅の楽しさと同時に、充実して進む物語に重点をおいた作品です。
本作品に登場する村人や都市民などのキャラクターは、
彼らなりの理由があってそこに存在しており、
物語に関わっている理由もまたそれぞれに存在します。
作品の進行は複雑になることなく(つまり気軽に遊べつつ)、物語の主人公として冒険ができる。
そんな作品になったと自負しております☆
- プレイ人数…1-2人
- プレイ時間…40-60分
- 対象年齢… 10-99歳
- GM… 不要
- ジャンル… ファンタジー
- 適正レベル…13-15
- 難易度… 普通
- 形式… シナリオ(d66)
- 世界… アランツァ(共通世界)
【この作品が好きな中山将平の一言では終わらない解説】
『女王の肉』はファンタジー世界アランツァにある城塞都市ドラッツェンと
その周辺を舞台としたローグライクハーフのシナリオ本です。
まさかの本文78ページの大ボリューム!(シナリオ以外の部分も含みます)
「龍と錬金術の地」ともいえるこの土地での冒険は、
個性的なキャラクターたちとの出会いと、驚くほどの危険に彩られています。
物語はドラッツェンの統治者が突如交代する事件から始まります。
統治体系の変化とその混乱によって治安は荒れ、暗い時代が訪れたのです。
全ての元凶ともいえる新女王ネヴリーナを討つことが、主人公に与えられた使命です。
著者はFT書房の代表でもあるゲームブック作家:杉本=ヨハネ氏。
本文イラストはスペイン人イラストレーターであるHuargo氏。
そして表紙イラストはイギリス人イラストレーターのSimon Lee Tranter氏です。
正直、この冒険は個人的にもめちゃくちゃ楽しみました!
物語を彩る一つ一つの要素が絶妙に絡み合い、違うキャラクターで何度も遊びたくなるシナリオだと感じています!
また、本作にはキャラクターの強化・個性化に役立つ都市サプリメントや、
新職業【錬金術師】の情報、「アランツァワールドガイド」という形式での
ドラッツェン紹介の読み物も掲載されています。
どの要素も、このゲームの楽しさを深めてくれると信じています!